20100101新春の御挨拶を申し上げます。

新春の御挨拶を申し上げます。

画像


 2009年は、前半は、おとなしく国内を動きました。
 終盤は、もっとおとなしく、自宅にこもって、夜な夜な楽しみにしていた囲碁もやめて、専ら海外のサイトを訳しました。インフルエンザにはまだかかっていないのですが、2ヶ月近く風邪気味の状態が続き、仕事以外は、ほとんど寝たり起きたり、訳したりブログを書き換えたりといった2ヶ月でした。

 というわけで、本ブログや別サイトで披露した内容を、ダイジェストでお送りします。

 箱根七福神がマトリョーシカのルーツであるという説については、以前から何度も紹介してきたことですが、箱根七福神のルーツが12タマゴで、更に木工入れ子作品は、応量器に遡れるという情報に触れて、加賀山中漆器の産地を訪問しました。

 詳しくは、 「応量器-加賀・山中漆器」を御覧ください。

 続いて、木地師発祥の地や東北のこけしの産地を訪れました。

 詳しくは、 「木地師発祥の地」 「駆け足で」 「まとめ直してみました」 等を御覧ください。

 2009年終盤は、ロシアの工芸を網羅的に紹介しているサイトを見つけて、メールで管理者の許可を得て、これを訳す作業に専念しました。
 本ブログで順に公開して来たのですが、背景の色が思い通りにならず、気に入らないので、ホームページに作り直しました。

 まだ半分も訳せていないのですが、よろしければ、 「ロシアの工芸」 から御覧ください。

 前半の活動で嬉しかったのは、モーターが使われる前のろくろについて、色々と画像や情報が得られたことです。
 綱を引いて回転させるろくろについては、箱根湯本の博物館で見たのですが、ここは撮影禁止で画像を入手できませんでした。
 「許可を得れば撮影できる」ということだったのですが、「書類で申し込んで、日を改めて」というお役所仕事。京都在住の筆者にそんなことができるわけもなく、「そんなけちくさいことだから衰退するのだ」と、怒りを抑えた次第でした。

 ところが、木地師発祥の地、「君が畑」や「蛭谷」、あるいは「鳴子」や「遠刈田」では、自由に撮影させて頂くことができました。

 最初に再掲した絵は、蛭谷の木地師資料館で撮影させていただいたものです。
 独楽も、ダルマ落としも、輪投げも、漆器の碗も、ろくろ師(木地師)なしに成り立ちません。
 木地師は、豊臣秀吉や織田信長から、全国を渡り歩いて樹木を伐採してろくろ製品を作る免状を与えられています。世界に誇れる、伝統的な高度な技術のひとつではないでしょうか。それが、このような絵として残されていることに興味を惹かれます。
 この画像は、オンラインで広く知らされるべきだと考えます。

 筆者が、自分で撮影したり、海外のサイト管理者に許可を求めて翻訳することにこだわるのは、著作権の問題です。
 知的所有権は尊重されるべきですが、話題を広げる上で大きな制約になっているような気がするのです。

 箱根入れ子七福神は、田中さんが最後の作家で、跡継ぎがいないことはすでに紹介しました。
 鳴子の松田工房でも入れ子七福神を見せていただいたのですが、「売り物ではない」という話でした。売る気になれば数万円、それでは買い手がつかないので、売り物にできないという話です。

 ロシアのマトリョーシカも、日本での売り上げが落ちてピンチという記事が、日本の新聞で紹介されました。
 日本で売られている日本的デザインのマトリョーシカは、中国やロシアなど、海外に発注したものです。国産では、費用がかかりすぎて売り物にできないのです。

 「ロシアの工芸」で訳して紹介している工芸品も、同様に手がかかりすぎて、経済原則に反すると思います。このような手間のかかる工芸が生き残る道は、広く愛好者を増やすしかないと考えるのですが、今日、その初歩は画像や情報の共有ではないでしょうか。

 話は変わりますが、最近、筆者は「黄不動」と「青不動」を見ました。
 前者は大阪市立美術館で、後者は青蓮院の「ご開帳」で見ました。どちらも秘仏ですから、大喜びで出かけました。
 そんな話を披露すると、「赤不動」「青不動」「黄不動」の「三不動」を知らない人が多いのに驚きました。
 「作者没後70年を経た平面作品を忠実に再現した画像には、著作権がない」というのが定説です。作者没後70年を経た作品の画像は、誰がどのように使っても良いことになるのですが、オリジナル作品所有者の画像公開権の問題が、グレーゾーンです。
 ここは、「誰か詳しい人がいれば、教えてほしい」ということにして、話を進めます。
 立体作品になると、撮影技術の問題から写真家に著作権が生じ得て、勝手に他人の画像を使えないおそれが生じます。
 このような問題に神経を使わずに画像を利用する簡単な方法が、自分でその作品を撮影することです。
 ヨーロッパの美術館や博物館は、「芸術作品は市民のもの」という考え方が主流ですから、写真撮影自由が基本です。
 日本も、国立博物館では、写真撮影を認めるケースが増えています。
 でも、「お寺などから借りている作品は駄目」です。
 個人や団体が自分の所有物を「誰にも見せたくない」「画像を使われたくない」と考えるのは自由です。でも、それは、国宝にしなくて良いのではないでしょうか。そうすれば、そのような作品は国民から忘れられてしまうでしょう。
 文部科学省は、政変があったので今後はわかりませんが、今までは、日本伝統文化に親しみ尊重する態度を育てるという方針でした。
 筆者は、伝統文化を尊重するなら、全ての重要文化財を画像データベースとして国民が自由に利用できるように公開すべきだと考えるのですが如何でしょうか。
 そういう意味で木津川市の文化財のページは素晴らしいと思います。
 「木津川市」「文化財」という検索語で、簡単に文化財データベースにアクセスでき、画像に親しむことができます。今のところ、「〇〇市」「文化財」という検索語で、これほど簡単に文化財の画像にたどり着ける例を筆者は知りません。

 海外のサイトなら、古代エジプト、古代ギリシャ・ローマから、近代まで、美術作品の画像に簡単にたどり着けます。日本にいながら、日本美術より、遥かに西洋美術の方が親しみやすいわけです。 

 新年の挨拶にしては、長くなってしまいました。

 本年もよろしくお願いします。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック