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zoom RSS 箱根、ろくろ細工・入れ子人形

<<   作成日時 : 2008/07/06 23:16   >>

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2017年6月23日(金)新しく気持ち玉を頂きました。古い記事に頂きましたことに感謝しつつ、一部訂正します。
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良くない話です。
携帯電話を紛失しました。
状況とお願いは別のページに書きました。
携帯電話紛失と復旧に関するページへリンクを貼ります。よろしくお願いします。

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田中さんの入れ子七福神がモスクワのマトリョーシカ博物館に展示されていることは、すでに紹介しましたが、同様にこれを紹介する動画を新しいページに貼り付けました。ここにリンクを作っておきます
このリンク、もしかしたら、元になる動画が削除されたかもしれません。確認します。

2014年1月2日〜4日、田中一幸さんの展覧会が催されました。ここにリンクを貼っておきます。

画像

 2008年3月22日、箱根、田中さんの工房で撮影
 22, Марта, 2008
в магазине с мастерской Г-на Танака в городе Хаконэ

画像

 2007年8月9日、セルギエフ・パサート、玩具博物館で撮影
 9,Августа,2007
в музей игрушек в Сергиевом Посаде

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 1997年、9月20日、セルギエフ・パサート、玩具博物館で撮影
 20,Сентября,1997
 в музей игрушек Сергиевом Посаде

 まず、ここに示した人形が酷似していることに同意願いたい。
 最初に示した写真は、2008年3月22日に訪問した田中さんのお店で撮影させていただいたものである。後の2枚はそれぞれ2007年8月9日と1997年9月2日に筆者がセルギエフ・パサートの玩具博物館で撮影した「フクルマ」である。
 「フクルマ」は1980年代にモスクワ郊外のアブランツェヴォにもたらされていた」というから、100年以上前の作品である。
 最初に示した七福神の入れ子人形は少々説明がいる。
 これを作る職人さんが廃業されたので、同じようなものが作れないかという問い合わせのために田中さんの店にもたらされていたものを、急遽、お店の一隅で撮影させていただいたものである。
 ここは、どうしても、100年以上の歳月と、セルギエフ・パサート〜箱根間の距離に鑑みて、「酷似している」という筆者の感慨におつきあいねがいたい。
 筆者が注目したいのは、ロシア側も日本側も、箱根細工入れ子人形の七福神がマトリョーシカのモデルになったという、マトリョーシカ誕生に関する多数意見については知っているものの、それぞれの視覚的類似点についてはよく知られていないのではないかということである。

 と、いうことにしておいて、ここでは箱根入れ子人形最後のろくろ職人田中さんを紹介する。

 箱根登山鉄道小田原駅から3つ目、入生田駅から徒歩数分、国道一号線沿いに「ろくろ細工の店、田中」という店がある。
 下がその写真である。

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 写真右側が国道一号線、店内左側に作品(商品)が展示されている。
 店の奥の方に作業場が見える。

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 お店のショーケースを撮影させていただいた。
 手前に並んでいるのが、入れ子細工の「12たまご」である。
 後ろに眉と眼鏡の一部が見えているのが落語家桂文珍氏をモデルにしたたまごである。
 少し視点を左に写すと下の写真になる。

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 桂文珍氏を描いたたまごがよく見えている。
 手前、左に並んでいるのが、田中氏作の七福神である。
 下に単独で示す。

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 筆者は話していて、作者が大切にされていることを2つ感じた。
 ひとつは、キャラクターの見分けがつくことである。
 最初に紹介した、椅子の上で撮影した七福神は福禄寿以外の小さな人形が誰を表現したものかはっきりしない。
 田中氏作の入れ子人形はそれぞれ見分けがつく。
 周辺でピントが甘くなったので見にくいかもしれないが、右端の毘沙門天の手前に打ち出の小槌がある。
 下に開いた状態を示す。中に打ち出の小槌が入っている。

 この入れ子七福神は、現在モスクワのマトリョーシカ博物館にあります。
 話の成り行きで、寄付したら、展示されることになったのです。
 詳しくは拙ブログ、「マトリョーシカ博物館」を御覧ください。

 マトリョーシカ博物館の記事の最後の2枚の写真が、この七福神を展示している様子です。

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2017年6月23日(金)追記です。あちらこちらに追記しまくっていますが、マトリョーシカ誕生の地、レオンチエフスキー7番地にあったマトリョーシカ博物館は、閉館されたようです。その後は私が訪ロできていませんので詳しく書くことができません。セルギエフパサートにマトリョーシカ博物館ができたような情報をインターネットで目にするのですが・・・・
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 もうひとつのこだわりは写真では示せない。
 作者のろくろ職人としてのこだわりである。

ロシアのマトリョーシカの歴史に関する記述を見ていると「絵描きのマトリョーシカ」という表現がある。
マトリョーシカ誕生譚について色々な異説があることを紹介した。しかし、旋盤工のズヴョーズドチキンが削ったということだけは異論が発生していない。
 ある書物は「初期、旋盤工は自分たちがマトリョーシカの作者だと考えた」としている。 ここで、マトリョーシカにしても、箱根入れ子人形にしても、このような作品は、旋盤工(ろくろ職人)と、それに絵をつける人との共同作業であることを思い出さなければならない。
 田中氏の作品も絵付けは別の人がしている。
 このような共同作業の場合、どちらが、どの程度イニシャティブを取っているかは興味深い問題である。
 田中氏は「七福神のそれぞれがそれとわかるようにしたい」と発言された。
 絵のつけ方についてろくろ師の側が意見を言っているわけだ。
 このような関係について、ロシア側の記述は「彫刻家のマトリョーシカ」という表現が見られる。
 旋盤工、ろくろ師、彫刻家といくつかの用語が出てきたが、早い話、木材から形を削りだす側に主導権があったという話である。
 後に項を改めて紹介するが、最近は白木のマトリョーシカを購入して絵をつけることが出来る。この場合、削り出す職人は作品の背後に隠れてしまう。
 このシリーズの劈頭に示した筆者お気に入りのマトリョーシカに入っている署名は、絵をつけた女性のものである。
 ロシアの書物によれば、発生から発展期にかけて、最初の頃のマトリョーシカは削りだす職人が主と考えられており、時間が経つに連れて絵付け側が表に表に出るようになったようである。

 ということにして田中氏のこだわりと、マトリョーシカ評価の重要なポイントを説明する。

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 上の写真は田中氏所蔵のマトリョーシカである。
 ソ連時代のものだというのだが、このマトリョーシカのすごさも写真ではわからない。 ろくろ細工としての仕上がりがすごいのである。
 ベンツの扉を閉めた時の感覚と言えば、伝わるだろうか。
 上下に分割して、改めて蓋を閉めるとき、その締まり具合がピタッと合って、なんとも快いのである。

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 入れ子人形の断面図を描いてみた。
 問題は上下の食いつき部分である。
 この部分の径が正確に削られると、上下はきっちり食いつく。
 下が小さければ底部分は滑り落ちてしまう。
 下が大きければ、蓋の開け閉めに力がいる。
 もう一つ問題がある。木材は湿気や乾燥によって伸び縮みすることである。
 始めから食い込まないほど下の部分を大きく削るようなことは無い。
 なぜなら、マトリョーシカも箱根細工も、蓋を閉めた状態で最後の仕上げ(削り)をするからである。
 ところが、ロシアで購入したマトリョーシカを日本に持ち帰ると、湿気で膨張して蓋が閉まらなくなることがある。
 何年もかけて完全に乾燥させた木材は、このようなことはない。
 いつでも、気持ちよくピタッと閉まる。
 田中氏所蔵の、ソ連時代のマトリョーシカには、このピタッと合う快さがあったのである。
 この気持ちよさは筆者が買い求めたコレクションには無い。ややきつめで開け閉めにきしみを感じるのである。
 この話は少々長くなる。
 というわけで、マトリョーシカと箱根入れ子人形の削り方は、後に詳述する。

 田中氏の工房の話である。
 田中氏は、筆者が訪問した時、目の前で独楽とたまごを作ってくださった。

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 まずは、財布に入れる縁起物の独楽で、財布に入れてもかさばらない大きさに削る。
 上の写真は材料の、細く削ったまゆみの木材をモーターに取り付けるところである。

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 細い木材の先端部分が駒の形に削られる。

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 完成品である。
 縦に「開運独楽」と書かれた「独」の文字の右に独楽が収まっている。
 非常に小さく削られた駒だが、ちゃんと回すことが出来る。

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 マッチの軸上で回転する独楽である。

 次はたまごである。

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 木を削って作った「たまご」を木型に固定する。
 ゲンノウ(金槌)で軽く叩き込んでいる。

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 つなぎ合わせる部分を食い合わせている。
 ひとつに食い合わせた状態で、外部を仕上げるのである。

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 たまごの外部をサンドペーパーで仕上げている。
 入れ子細工はひとつひとつこのような手順で作られるのである。

 話はさらにマニアックになって、次は、この木彫ろくろ細工、あるいは旋盤加工について紹介する。


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2016/03/11 16:01

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
箱根のろくろ細工とマトリョーシカ人形との関係を読ませていただきました。マトリョーシカ人形が日本と関係があったなんて驚きでした。ロシアにも実際に訪問され、詳しく調べられていることに敬服いたします。失礼ながら、私の記事にROKOさんのブログをリンクさせていただきました。
彷徨えるサラリーマン
2009/02/08 23:01
ルースキー・スヴェニール・マトリョーシカなど3部作を翻訳されたとブログで拝見しましたが、ご本を購入することが可能でしたらお知らせください。
めりい
2017/08/01 23:44
コメントを頂きありがとうございます。 サラヴョーヴァの三部作の内「ルースキー・スヴェニール・マトリョーシカ」は、まだ残っていますのでヤフーオークションで販売しています。残り2作品「ル〜玩具」「ル〜復活祭卵」は、著作権者の了解を得て本ブログに訳文と画像をアップしています。個人的な道楽で経済的負担に耐えかねた結果と御了察願います。
drab
2017/08/02 06:51
お返事ありがとうございます。ヤフオクを探しましたが、見つかりませんでした、どのように検索したらよいか教えてくだされば有難いです。
めりい
2017/08/04 00:56
めりい様。ヤフオクで検索にかからないとすれば売り切れているのかと考えます。追加して出品します。当方の事情ですぐにできないので、恐れ入りますが数日お待ちいただけませんでしょうか。
drab
2017/08/04 02:23
承知しました。よろしくお願いします。
めりい
2017/08/06 11:45
めりい様
お待たせしました。「書物=ル〜マトリョーシカ」をヤフオクにアップしました。「書物」「マトリョーシカ」でヒットすることを確認しました。よろしくお願いします。
drab
2017/08/08 08:56

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