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日本でも有名なプーシキン美術館の入り口です。 ところで、「プーシキン〜ミュージアム」は、モスクワにいくつあるか御存知ですか? トレチャコフ美術館は、2つありますが、これは新館と旧館の関係。日本人がよく行くのが旧館です。 上の写真は、日本人がツアーでよく行く、有名なプーシキン美術館の入り口です。このプーシキン美術館は、横に別館があるのですが、本館も含めて、これらは詩人のプーシキンとは関係ありません。この美術館の名前は、正式には、美術のためのプーシキン名称美術館というような名前です。つまりプーシキンは名前を借りているだけ。 そして近くに詩人プーシキンに関係する資料を展示しているプーシキン博物館もあるのです。 どちらも「ムゼイ」、英語なら「ミュージアム」ですが、筆者は美術館と博物館で区別することにしました。 このへんの事情は稿を改めて書くことにして、ここでは、本館奥まったところにある古代ギリシャ〜ルネッサンスのレプリカ彫刻を紹介します。 プーシキン(名称)美術館は、印象派やそれ以後のフォーヴィズムや抽象絵画のコレクションで有名です。 基本的に撮影は自由なのですが、このような西側作品の部屋では、限定的に撮影禁止の部屋もあります。 日本人観光客がツアーでよく訪れるのがこれらの絵画空間ではないでしょうか。 でも私のプーシキン(名称)美術館訪問の目的は、これらの部屋ではありません。 (青字部分は2009年10月24日に加筆しました。) 入り口にこの博物館を作ったツヴェターエフの像があります。 クーロスです。 古代ギリシャ彫刻、理想的な調和と安定を求めるクラシック様式に先立つ、アンバランスな、硬い不自然さを感じさせる、アルカイックという様式の作品です。 日本美術史なら飛鳥時代に当たります。興味ある人は法隆寺釈迦三尊を参照してください。これもアルカイック様式です。 デルフォィ博物館にある、BC475年頃つくられた“御者の像”のレプリカです。 かなり形が整ってきますが、まだ表現に硬さが感じられます。 ポリュクレイトス(前480〜)の「ドリュフォロス(槍をかつぐ人)」のレプリカです。 理想的な調和を獲得したとされる、クラシック様式を代表する作品です。 インターネットでもこの画像はなかなか手に入らないのです。 しかも、彫刻は絵画と違って、撮影の仕方で雰囲気が変わるから、写真に著作権が発生するおそれがあります。 作者没後70年を経過したからと言って、そのまま写真を借用できないおそれがあるのです。レプリカとは言え、この画像が手に入ったことは、とても嬉しいことでした。 因みに、2009年10月段階、グーグルで、「槍を担ぐ人」を画像検索すると、このページが最初の方に出るようになりました。しかも周辺の画像は古代ギリシャ、クラシック(古典)様式を代表する「槍を担ぐ人」とは無関係なものです。 もっとも、「doryphoros」で検索すると、海外のサイトでオリジナル画像をみることもできます。(念のために) ミュロン(Myron、紀元前480年頃〜紀元前445年)の円盤投げのレプリカです。 オリジナルはグリュプトテーク (Glyptothek) というミュンヘンにある古代彫刻専門の美術館にあります。 ラオコーン群像です。1506年にネロの宮殿の跡地で発掘されたものです。 クラシックの理想的な調和様式を超えて、激しい動きが表現されています。 オリジナルはバチカン美術館のベルヴェデーレの中庭にあります。 バチカン美術館は美の愛し方を知っているイタリアの美術館ですから、写真撮影可。 筆者は、バチカンのオリジナル、ウフィッツィのレプリカを撮影した画像を持っています。でも、どちらも事情あって、それほど良い画像ではなかったのです。 こんな良い条件で撮影できたのは、やはり喜びでした。 ヴァチカン美術館のラオコーン群像です。 ウフィッツィ美術館のラオコーンです。 3つのラオコーンの比較のページは別に作りました。 また、2009年10月19日、ネットサーフィインをしていてYUMMYさんという方のブログで、ロードス島にあるラオコーン群像の画像を発見しました。 この画像を見る限りロードス島の群像は、法王レオーネ10世が作らせた、ウフィッツィ美術館にある模刻よりも、腕のまがり具合や、蛇の噛みつく部分が、ヴァチカンにあるオリジナルとされている像に近い形をしています。ラオコーン群像は右腕が欠けた状態で発見されたのですが、後にウフィッツィのレプリカのように、右腕を高く伸ばした姿がオリジナルだと誤解されてきました。というわけで、オリジナルに近い形が、このような模刻の流行ったルネッサンス時代のものとは考えにくいでしょう。 プリマポルタのアウグストゥス(Augustus of Prima Porta)です。1863年にプリマポルタのリヴィアのヴィラ跡で発見されました。 これも、オリジナルはバチカン美術館にあります。 オリジナルと少し違うのは、槍を持っているところです。 繰り返しますが、イタリアは美術愛好精神ある国ですから、写真撮影は自由。 日本のお寺を拝観して、写真撮影禁止の札を見る度、この国は美術愛好精神が育っていないと悲しくなります。 ついでだから、下にオリジナルも示します。 バチカンのオリジナルの展示方法では、上のような角度からは撮影できません。 いきなり時代は飛んで、ミケランジェロの、メジチ家の墓です。 上がジュリアーノ、下がロレンツォです。 メディチ家から選出されたローマ法王、レオ10世が、ミケランジェロに作らせた、ヌムール公ジュリアーノとウルビーノ公ロレンツォの墓碑彫刻です。 この2枚の写真も、オリジナルは、素人の力では、このように撮影することはできません。次に私が現地で撮影したオリジナルの画像を示します。 素人がきれいに撮影できない理由は2つあります。 ひとつは向かい合っているジュリアーノとロレンツォの距離が近すぎて、素人のカメラでは全体を画面に納められないのです。 もうひとつの理由は、墓所ですからとても暗いのです。 手振れもあって、綺麗に撮影するのは困難です。 ミケランジェロのピエタです。 ダビデ像です。これも、当然ですが、オリジナルをこの角度から撮影することはできません。プーシキン美術館だから、2階から見下ろすように撮影できるのです。 2階から見下ろしても意味はないのですが、話題として紹介しておきます。 このダビデ像には色々な面白い話があるのですが、ここでは、2つだけ紹介しておきます。 もともとこの像は、フィレンツェ市庁舎前の広場に展示されていました。 でも心ない人による破壊や風化から守るために1873年にアカデミア美術館に移されました。像の頭の上のドームには上がれません。 なお、市庁舎前には1910年から複製が置かれています。 西側の美術館でよく見かける柩の浮き彫りもいくつか紹介されていました。 最後に、この写真を撮りたいばかりに2年続けてプーシキン美術館に通ったという写真です。ついに撮影することができました。 サモトラケのニケと、ミロのヴィーナスと、瀕死のガリア人が並んでいます。 レプリカ美術館ならではの展示です。 芸術や文化を愛好する精神は、親しむことから始まります。 そんな意味で、徳島にある大塚美術館の、世界の美術作品をレプリカで展示するやりかたは注目に値します。 画像が簡単に手に入らない、写真撮影を認めない、そんな日本のやりかたでは、伝統文化に親しみ、愛好し尊重する精神は育たないと思います。 このブログでも、ロシアの商人や実業家が私費を投じて伝統文化を守り、新しい文化を創造しようとしていたころに日本では廃仏毀釈という破壊運動が起こっていたことを紹介しました。 日本は、まだまだ、芸術文化に関しては、遅れていると思います。 |
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こんにちは、コメントありがとうございました。 |
YUMMY 2009/10/19 19:53 |
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